※レースの成績や出走表などについては、急な変更や発売中止などもありますので、念のため主催者発行のものと照合してください。
記者の直前情報
9R後に12R優勝戦6選手による2本のスタート特訓が行われた。5日目までの向かい風から一転し、最終日は朝から3~4メートルの追い風が吹き続き、天候は晴れ。気温は前日の同時刻より1℃低い21℃だ。
1、2本目ともに進入で動きを見せる選手はおらず、3対3の枠なり。本番でもピット離れでの優劣がなければ枠なりが濃厚だ。
1、2本目ともにスリット付近の足がよさそうに見えたのは1号艇の石野、3号艇の山本、4号艇の深谷。特にエース級61号機を駆る山本の気配がやはり最も目立っていたが、石野もその山本に若干伸びられる程度で、同体以上のスタートが切れればインから持つ足はありそう。6強ただ一人の地元で期待を集める2号艇の篠崎だが、両サイドに対してスリットの足ではやや見劣る気配。ダッシュ勢では5号艇の片岡も、深谷と6号艇の中島の両サイドに対してスリット近辺はやや劣勢に見えた。
なお1本目は全艇がフライング、2本目は石野だけがわずかにフライングだった。石野が勝つにはインから同体以上のスタートが絶対条件となりそうだが、そこさえ決まれば先マイ一気に逃げ切れそうな気配。ただ、山本がハナを切るような隊形になれば、センターまくりでスロー勢を一蹴しても不思議はない気配だ。
また、12R優勝戦直前までに風向きや強さなど、気象条件が変わる可能性もあり、各選手の最終的な気配把握も兼ねて直前の展示は要チェックいただきたい。
記者予想
浪速のエースが節目の70周年覇者にその名を刻む。準優はいずれも❶-❹決着となり、予選1位から準優12Rを逃げ切った石野が優勝戦1号艇を手にした。今節最多4勝の決定力の高さが示す通り、好素性34号機を手の内に入れ、総合的に上位級の足に仕上げ切った。直前のからつ周年でフライングを切ったばかりだが、スタートを1艇身前後で決めているなら心配はない。当地でSG2Vの福岡巧者が最後もイン速攻を決めて、周年タイトルも手にする。
エース級61号機を駆り超抜パワーに仕上げた山本が脅威。3コースから好タイミングの全速Sが決まれば約9年ぶり2度目のGⅠ制覇があっても驚けない。実戦足がいい地元の篠崎は石野と山本がやり合あえば差し抜けは十分。山本の攻め次第でカドの深谷らダッシュ勢にも出番はある。
出走表
買い目
記者予想動画
ゲスト予想コラム
元レーサーのここがポイント
1号艇の石野選手は、初日に見た段階からいい足をしていましたけど、日を追うごとにターン出口の押しや抜け感がすごくよくなっていった印象です。あの辺の足は内枠なら欲しいところですし、いい仕上がりだと思います。その石野選手にとって一番怖いのは山本選手でしょう。優出メンバーでもスリット近辺から伸びにかけては抜けている気がしますし、脅威だと思います。これが隣の2号艇ならそこまで怖くないのですが、ひとつ挟んで3号艇ですからね。僕の印象では山本選手はセンターでより〝味の出る〟選手。年齢的にもGⅠをとれるラストチャンスかもしれませんし、スタートは〝腹をくくっていかないと〟と思っているはずです。石野選手もそれは分かっているはずで、伸びに寄せる調整も考えていると思います。石野選手は当然、勝ちたい気持ちはあるけど賞金ランク3位でグランプリを控えて、ゼロ台にまで踏み込むようなスタートはさすがにいけないんじゃないかな。山本選手は賞金ランク的にはそこがないですし、うねりがあって差しの決まりにくい福岡の水面を考えても、一気のまくりを狙っているはずです。
2号艇の篠崎選手も当然、スタートはいかなければならないでしょう。ただ、2コースなのでハナを切ったとしても難しいレースになりそうです。展開的に面白いのは山本選手のマーク位置となる4号艇の深谷選手。5号艇の片岡選手はまくり差しで一発勝負できるように、グリップ重視で調整するはず。6号艇の中島選手は展開待ちになりそうですが、準優でもレースのうまさが光りました。3連単に絡めるなら、片岡選手よりもむしろ深谷選手や中島選手だと思います。
山本選手の存在が優勝戦を面白くしていますが、それでも僕は石野選手が逃げるのではと思っています。〝スイッチ〟が入ったときの石野選手は本当に強い。スタートも分かっているようですし、コンマ10前後を踏み込めれば逃げると思っています。もちろん山本選手が勝ちたい気持ちも分かりますが、フルダッシュのスタートが決まるかどうかは、本当にそのとき次第のところもありますからね。
また、直前のスタート展示はぜひチェックいただいて、内枠勢がどれほど伸びられているか確認してほしいですね。3分の1程度なら持つと思いますが、半分以上出られていると内枠勢は厳しい戦いとなるでしょう。そうなると山本選手もより気合が増すはずです。
選手コメント